「 ”くらしの中にしごとがあるくらし” を求め、 あたらしい土地であたらしい暮らしが始まった日 」 佐賀から電車に乗り新居には夕方到着 新しい土地に足を踏み入れると 目の前には大きな建物が斜めに建っていました。 ドキドキしながらドアを開けるとがらんとした体育館のような空間 そこには段ボールだけが積み上げられていました。 予算の都合もあり建物の設計はハーフセルフビルド 構造はしっかり建ててもらい残りは大工さんと自分らで、、、 聞いてはいたけど、ここまでとは想像していなかった。 天井は断熱材が見え、床はベニヤとコンクリート、壁もベニヤ 一部の窓はなく〜鍵の意味もなく〜外のような空気感〜 何から手をつけていいのか、暗くて何も見えないしきっと何もない 雨が降り始め、屋根がある事に感謝! 段ボールからオイルランプを取り出し暗闇に明かりを灯す初日でした。 そんなマイナスからのスタートをとりあえず0にし普通の生活を そして宿に訪れるお客様に10満足してもらえるように 先に客室側とお風呂を完成させました。 そこからは宿業の傍ら時間とお金ができれば造り上げるといった日々。 先日、自宅部分の床が完成し5年がかりでフルビルドに! 私たちはと言えばプラス10才以上の老け込み様。 でもいつも元気でいられたのは、 お客様や友人が来てくれると思うだけで力が出て、苦しみも楽しみに 喜んでもらいたいという気持ちが私達の身体を支えていたと思います。 そんな目紛しい5年の間に娘は中学生に、息子は小学生になりました。 子供に手がかからなくなると段々と仕事中心に、 夫婦それぞれの主張が強くなり、家族もバラバラな感じになってきて 小さな問題もどんどん増え、、、 5年間突っ走り過ぎたせい? 燃料切れ? 子供からのサイン? 問題が山積みになり、この精神状態ではおもてなしできない とりあえず宿を休業する事にしました。 何のためにここに来たのか? 地に足をつけた生活を家族とするためにここに来ました。 願いは叶ったけど、ソワソワした気持ちは離れないまま。 それは私たちがこの土地に根を張っていないからだと気づきました。 きっと子供たちもずっとソワソワしていた、だから問題がどんどん出てきた。 お父さんに、これからは家だけを守ればいいよ と言われた時 ソワソワがどこかに消えました この地に根を下ろそう、大地を輝かせよう、家族の喜びのために みなさまと出会い、共鳴し合えた時間は私たちの一生の宝物です。 今も尚その記憶はこの土地と共に生き続け力をもらっっています。 子どもの今を見つめる時間をいただきたく、 TIMERの宿は当分の間休業という形を取らせていただきますが、 友人の家と思いお立ち寄りいただければこの上なく幸せです。 移り行く何かを見つけに来ていただけるよう 日々精進しお待ちしています。 宿にお越し頂き心から感謝申し上げます。 5年間ありがとうございました。 2023年1月 TIMERの宿 |